志望校変更の経緯①

小6の5月、ちょうどブログを休んでいたころ、正式に息子の第1志望校が決まった。

 

いや、厳密には4年生の段階で決まっていたのかもしれない。

でも実際にニャロ太の口から「この学校に行きたい」という

言葉が出たのは小6の5月だった。

 

小3の2学期から通塾しているニャロ太の最初の目標はチャレンジ校1。

この学校は私が勧めたもので、中学受験をするならば~という理由でチャレンジ校1はどうだろうか?と提案したのが始まりだった。

 

当時はニャロ太も私もそこまで中学受験沼につかっておらず、私の知る範囲でニャロ太に合うであろう学校を挙げた。

また、ニャロ太自身、まったく受験を自分事としてとらえておらず、狙うならそのくらい高いところが良い!ということで何の迷いもなく目標は決まった。

 

小4の秋、YTを受講していなかったニャロ太は週末は比較的時間があったので、このまま成績が上昇すれば「併願」、今後成績が伸び悩んだ場合の「本命」になるであろう学校の文化祭に片っ端から参加した。

 

ニャロ太の通う小学校にもいわゆる文化祭はあるが、それとも違うお祭り感にニャロ太のテンションは上がった。

また、女子校育ちの私にとっても、男子や共学の文化祭は未知の世界で、それはそれは興味深く楽しいものだった。

 

そして秋~冬にかけて、これらの学校説明会に通いつめた。

 

この段階で私が心惹かれたのはA。(※イニシャルではありません)

立地、校風、学校方針、どれをとっても◎

息子にもあっているに違いない、入学したらこんな学校生活が送れるんだろうな~とイメージが次々と湧いてきた。

 

春には息子もつれて学校説明会に参加したいと思っていた矢先に訪れたコロナウィルスの脅威。

 

春の学校説明会は軒並みオンデマンド配信になった。

 

オンデマンド配信の良さはいつでも都合の良いときに見られることだが、欠点は学校のプレゼン能力にかかっているという点。

もともとICT教育に力を入れている学校はこの手のプレゼンはとてつもなくうまいが、そうでない学校の説明会は、お世辞にも面白いとは言えない。

リアルでの説明会とは比べ物にならない。

恐らくこれを息子が見たところで、学校の印象が良くなることはないだろうと判断し、結局5年生の1年間、息子は学校説明会なるものには不参加となった。

 

 

小6の春、ここにきてようやく合同説明会なるものが開催されることになった。

実は小4の春に1度息子を連れて参加したことがあったが、この時はまったく学校が絞り切れておらず、またそもそも何をどう聞くのが良いか全くわかっていなかった。

そのため足を運んでパンフレットをもらうだけの無駄な時間となっていた。

 

しかし小6、それも去年は全く情報収集が出来ていないに等しい。

 

ここで収集せずにいつ収集するのか?

 

ということで、参加校一覧と息子の志望校候補を照らし合わせ、各校のパンフレットや学校HPをくまなく読んだ。

そして気になる点は付箋に書き、それらを各校のパンフレットに貼り付けた。

まさに勉強熱心な学生の参考書状態。

 

ちなみにこの説明会の日、息子はNNの授業日ということもあり、また前回の無駄足から息子自身授業を休んでまで行く気はなかったようなので、私一人で参戦。

 

ただ事前にどの学校を回るかは本人に伝えた。

 

👩他に見てほしい学校ある?

👦いや、これで良い。

👩お母さんとしてはAが気になるから、色々と質問出来たらうれしいな~

👦そうなんだ。僕はB派だけどね。

 

なに?B…だと…?

 

この学校は小4の段階で文化祭も説明会も参加していた。

とても良い学校ではあるものの、似ている学校ならBよりAというのが私の印象だったし、息子もそうなのだとばかり思っていた。

 

しかし息子的にはBと…

 

この一言を聞き、Bに関してはもう少し理解を深めた方が良さそうだな、と思いパンフレットをさらに読み込んだ。

 

 

そしてやってきた4月某日、合同説明会当日。

この説明会は完全予約制で入場時間があらかじめ指定されていた。

しかし入場してしまえば滞在時間は無制限ということだったので、ともかく聞きたいことはすべて聞く!そんな勢いで一人会場に乗り込んだ。

 

まず1番初めに乗り込んだのはNN校。

てっきり大行列かと思ったら、すき間時間だったのか誰も並んでいない!

これはチャンス!と早速話を聞く。

実はNN校、説明会も文化祭も参加しておらず、話を聞くのは初めてだった。

緊張しながら一つ一つ質問をし、それに対して一つ一つ丁寧に答えをいただいた。

 

勝手なイメージで、NN校はちょっとお高く留まってたりするのかしら?などと思っていたが全くそんなことはなく、むしろフレンドリー。

 

ああ、この学校にあこがれる子が多いの、わかるな~

息子もこの学校の魅力を知ってくれたらな~

 

なんて思いながらブースを後にした。

 

 

続いてのお目当てはA。

しかしAのブース前には長蛇の列。さすが人気校だ。

 

いくら滞在時間の制限がないとは言え、他の学校を先に回る方が効率的だろうと思い、場内マップを広げると、わりと近い位置にBのブースがあることが分かった。

Bのブースへ向かうと、列は出来ているもののAほどではない。

これはここに先に並ぶのが得策だな!と思い列に加わる。

 

並んでいるのは私も含めて数名。

椅子は2組分用意されているので、まあ30分以内にお話が聞ければ…

くらいに思っていたところ、最前列のところに先生が近づいてきた。

どうやら立ち話もできるようだ。

その方が立ち話を初めて少ししてから、1つの席が空いた。

ああ、次に並んでいる方が案内されるのかな?

と思ってみていると、案内されたのは最前列で立ち話をしていた方だった。

 

👨‍🏫お待たせいたしました。おかけください。

 

なんと!ちゃんと順番通り席をご案内くださるのか!

そして先ほどまで席でお話をされていた先生が立ち上がり、新たに最前列となった方と立ち話を始めた。

 

この時は段取りの良さにただただ感心しただけだったが、その後複数校回りこのように先に並んでいた方に席を案内されていたのはこの学校だけだった。

小さな心遣いだが、おもてなしの心を感じた。

 

そしていよいよ私の番がきた。

 

早速付箋ベタベタのパンフレットと印刷してきたHP画面を開き質問をし始めると…

 

👨‍🏫こんなにたくさんわが校の調べてきてくださったのですね。ありがとうございます。

 

の一言。

ええ!褒められちゃったよ照笑

 

これも後から気づいたが、他の学校でもだいたい同じような状況になったものの、こんな風にありがとうと言われたのはこの学校だけだった。

 

色々な質問をし、最後に1つ質問をした。

 

👩どんなお子さんが多いですか?

👨‍🏫わが校はどんなお子さんでも大歓迎です。もともと人というのは様々な価値観を持っているものです。お互いを尊重し合うことこそがわが校の理念でもあります。ですから、もし少しでもわが校にご興味を持っていただいた方でしたらどなたでも歓迎していますよ。

 

もうパーフェクトな回答。

(これの対になる超絶塩対応なるものにも後日遭遇するのだけれど、これについてはまた後日…w)

 

 

温かいおもてなしにホクホクしながら、再びAのブースへ向かう。

なんと列はない!

ブースについて間もなく席があき、そちらに案内された。

 

ご対応くださったのはベテランと思われる先生。

少々厳しそうなお顔立ちということもあり緊張したが、これまで最も足を運んできたA。もう聞きたいことは決まっている。

 

👩以前説明会でご紹介いただいた〇〇というカリキュラムですが、こちらについて具体的に教えていただけますか?

 👨‍🏫…少々お待ちください。

 

ん?何やらベテラン先生、隣のブースの先生に話かけ始めた。

そして隣の先生に私からの質問を伝え、これって〇〇ってことだよね?と確認をし始める。

 

そして確認を終えることこちらを向き

 

👨‍🏫〇〇とのことです。

 

と一言。

え、ええーーー?それだけ?

いや、ちょっと私の質問の仕方も悪かったのかもしれない。

ただ、先ほどのBが1聞くと10返してくれるような対応だったので、どうも物足りなさを感じる。

いや、ただ単にBの返しが素晴らしかっただけで、Aは普通、これが普通。

そう自分に言い聞かせて質問を続ける。

 

👩御校の特徴の中に〇〇というものがあると伺い、とても興味を持っているのですがこれは▲ということでしょうか?

 

次はもう少し具体的な質問をしてみた。

すると

 

👨‍🏫いや~それね、ちょっと違うんですよ。

 

 

んんん?!

どういうこと?結構このこと説明会でも説明していたよね?

だんだん雲行きが怪しくなる。

 

それでも何度も心の中で繰り返す。

 

きっとこの先生がご存じないだけ、きっとそう…

でも…こういう場にいらっしゃるということは、それなりに広報的立場の方よね?そういう方がこういう回答というのは…

んんん?!

きっと相手が悪かったんだ。次にリベンジしよう。

 

 

その後もいくつか学校をまわったが、印象が良くなった学校、悪くなった学校が明確に分かれた。

想像以上に充実した1日となった。

 

 

その夜、息子に一言告げた。

 👩B校、いいね。

すると息子は

 👦だから言ったでしょ?

とニヤリ。

 

 

何も考えていないと思っていたのに、文化祭という1日で息子は直感的に何かを感じ取っていたのだ。侮れない。

 

この段階で私もすっかりB>>>Aになっていた。

 

---つづく---